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では、実際に油浸対物レンズと水浸対物レンズで観察した時の違いを見てみましょう。まず、設計時に想定されている観察状態、つまりカバーガラスと観察したい試料が接している状態で観察した時では、油浸対物レンズ(図5-a)、水浸対物レンズ(図5-b)、それぞれで双方の性能が十分に発揮されています。
次に生態試料で多く見られるようなカバーガラスと観察したい試料の間に水が存在している状態で観察した画像を比較してみましょう。図6-aは油浸対物レンズを使用したときであり、図6-bは水浸対物レンズを使用して観察した画像です。この画像では、カバーガラスと標本の間に11μmの水の層が入っています。この2つの画像を見ると、油浸対物レンズの方(図6-a)は図5-aと比較して大きく性能が劣化していますが、図6-bの水浸対物レンズでは図5-bと比較してほとんど性能が落ちていません。つまり、カバーガラスと試料の間に水が存在しているような標本では、このような状態でも性能が劣化しない水浸対物レンズが適していることがわかります。
【図5 カバーガラスと試料が接している状態での観察】

a:油浸対物レンズ

b:水浸対物レンズ
【図6 カバーガラスと試料の間に水がある状態での観察】

a:油浸対物レンズ

b:水浸対物レンズ
ひとくちに液浸対物レンズと言っても、使用する浸液によって、それぞれに特徴があることがおわかり頂けましたでしょうか。また、観察に適した対物レンズを選ぶときの参考になればと思います。
◇参考文献
Mel Brenner:Imaging dynamic events in living tissue using water immersion objectives, Reprinted from American Laboratory (April 1994)