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投影機とは

投影機の最も基本的な機能は、ステージ上の被検物の光学像を、正確な倍率でスクリーンに投影するということです。つまり、スクリーン上でスケール(ものさし)を当てて測定した長さを、対物レンズの公称倍率で割った値が、正確な測定値となります。さらに、スケールに替えて、被検物の輪郭の設計値を拡大して描画した線図(チャート)をスクリーン上に置き、実被検物像の輪郭と比較すると、寸法的な狂いが一目でチェックできます(チャート測定)。

また、現在では、X、Yの2軸にリニアエンコーダ等を備えた測長ステージを併用し、その移動量から長さを測定することができます。さらに、測長ステージのXY座標から、円、線等の幾何学的計算ができるデータ処理装置を併用すれば、面倒な座標間演算を伴う測定も、簡単に実現できます。

投影機が測定機たる最大の特徴は、「テレセントリック光学系」という特別な光学系で構成されていることです。普通、人の目やカメラの例では、同じ大きさであれば、近い時は大きく、遠い時は小さく見えますね(だからこそ遠近感が分かるのですが)。ところが、このテレセントリック光学系で投影すると、近い時も遠い時も同じ大きさに見えるのです(実際にはピント位置からずれるとボケてしまいますが・・・)。この「遠近感のない」光学的特徴が、寸法を正確に測定する、という投影機の使命にとって、必須の要素となっています。

一方、顕微鏡のように接眼レンズを覗くことなく、高品位な拡大観察ができるという手軽さから、生産現場における測定機としてだけではなく、水産試験場では魚鱗の観察、銀行では小切手の照査等、意外な用途に使われることもありました。

投影機についての詳細な定義、性能、評価方法等については、JIS B 7184 ; 1999 「測定投影機」で規定されています。

テレセントリック光学系

当社、測定顕微鏡及び投影機には、物体側テレセントリック光学系を採用しており、その内容は、下記の通りとなります。

通常の光学系(肉眼、カメラ等)では、近づけば大きく、遠のけば小さく見えることが普通ですが、寸法測定においては看過できない誤差要因となります。テレセントリック光学系(図1、2)では、物体側の主光線が常に光軸と平行であるため、焦点ズレで像がボケても、その高さは変わりません(遠くても近くても同じ大きさに見えます)。

図1-1 通常の収束光学系(凸レンズ)

図1-2 テレセントリック光学系

図2-1 立体図

図2-2 非テレセントリック光学系

図2-3 テレセントリック光学系

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