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ガレクチン:侵入細菌に対する、新たに同定された危険受容体

研究論文概要

2012年3月

損傷を受けたり、不要となった細胞内成分は、通常は細胞のリソソームの中で基本分子に分解され、リサイクルされます。自食作用(オートファジー)と呼ばれるこのプロセスの機能の一つに、細菌に感染した細胞の除去があります。破壊すべき細菌の同定を助ける未確認の認識因子により、病原体の取り込みが効率的に行われるのです。

糖鎖結合タンパク質であるガレクチンは、通常は細胞外で糖鎖に結合する役割を担い、分泌される前に細胞質ゾル(通常は複雑な糖質を含まない)に集積します。Thurston氏らの研究は、細胞質ゾル内のガレクチンが、小胞を損傷させる病原体の感知とオートファジーの機構に関係している可能性を示しています。同研究によると、特にガレクチン8はエンドソームとリソソームの完全性を監視する上で様々な役割を果たしています。細菌を含む小胞が破裂すると、細胞質ゾルは宿主糖鎖や微生物由来の多糖類に曝露され、そのどちらかがガレクチン8の集積を引き起こすと考えられます。ガレクチン8は、細菌を含む損壊した小胞上の宿主糖鎖に結合し、NDP52を動員してオートファジーを活性化することで、細菌の増殖を制限します。著者らは、ガレクチン8が細胞を細菌感染から保護する多機能受容体であると示唆しています。研究のライブイメージングは、Andor社の Revolution XDシステムと横河電機社のCSU-X1スピニングディスク共焦点ユニットを搭載した、ニコンのECLIPSE Tiシリーズ倒立顕微鏡を使用して行われました。

研究論文原文

Galectin 8 targets damaged vesicles for autophagy to defend cells against bacterial invasion. (ガレクチン8は損傷を受けた小胞をオートファジーの標的とし、細菌侵入から細胞を保護する)新しいウィンドウで開く
(English)
Thurston TL, Wandel MP, von Muhlinen N, Foeglein A, Randow F.
Nature. 2012 Jan 15;482(7385):414-8. doi: 10.1038/nature10744.

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