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褐色脂肪組織の活性が中性脂肪の放出を制御

研究論文概要

2011年2月

寒さは肥満防止の手助けになりえるでしょうか?最近の研究によって短時間の寒冷への曝露によってマウスの褐色脂肪が活性化され、脂肪代謝を増やすことが分かりました。褐色脂肪は人間にも存在し、肥満に対抗する潜在標的とみなされています。

背景

褐色脂肪組織(BAT)は、ミトコンドリアを豊富に含む(これが褐色の由来)脂肪組織で、哺乳類に見られます。その機能は、寒さから身を守るためにエネルギーを熱に変換することであり、新生児や冬眠中の動物において重要な役割を果たします。褐色脂肪の量はヒトにも存在しますがその量は、環境温度、年齢、性別、BMI、グルコース代謝により個人差があります。

研究

Bartelt氏らは、短時間の寒冷への曝露によってマウスの褐色脂肪細胞が活性化し、中性脂肪を多く含むリポ蛋白の代謝が亢進したことを実証しました。著者らは、褐色脂肪細胞の活性化が高脂血症を正常化し、インスリン抵抗性にもかかわらず肥満の悪影響を改善することができると述べています。この研究では、ニコンのECLIPSE Ti倒立顕微鏡に搭載したA1共焦点レゾナントスキャナーを使用して高速取得を行うことにより、多光子イメージングを行うことなく、マウス体内の血液循環や肩甲骨間褐色脂肪構造のリアルタイムな生体内イメージングが可能になりました(補足動画を出版元のウェブサイトでご覧いただけます)。褐色脂肪細胞はヒトに存在しており、新たな肥満治療法のターゲットとなる可能性が示唆されています。論文中に記載された褐色脂肪活性化の非侵襲的測定方法は、ヒトの褐色脂 肪活性化の評価に適していると考えられます。

研究論文原文

Brown adipose tissue activity controls triglyceride clearance. (褐色脂肪組織の活性が中性脂肪の放出を制御)新しいウィンドウで開く
(English)
Bartelt A, Bruns OT, Reimer R, Hohenberg H, Ittrich H, Peldschus K, Kaul MG, Tromsdorf UI, Weller H, Waurisch C, Eychmuller A, Gordts PL, Rinninger F, Bruegelmann K, Freund B, Nielsen P, Merkel M, Heeren J.
Nat Med. 2011 Jan 23.

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