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お客様導入事例

和田郁夫先生

福島県立医科大学附属生体情報伝達研究所 細胞科学研究部門

1. どのような研究をされていますか?

分泌系のタンパク質がどのようにできていくのか、ということに昔から関心がありました。これを可能にする内膜系タンパク質や分子自体の挙動に興味を持って研究を行っています。
以前は、ただ免疫染色の観察のために共焦点顕微鏡を使用するだけでしたが、ライブセルイメージングを行うようになってからは、それでは飽き足りなくなり、FCS、全反射蛍光と範囲が広がってきました。細胞が生きている状態を理解したいので、構造と分子のダイナミクスには尽きせぬ興味があります。

2. 超解像顕微鏡N-SIMにご興味を持たれた理由は?

当初は、共焦点顕微鏡ではいくらズーミングしてもよく見えない小胞体など内膜の微細構造が、超解像顕微鏡ならもっと良く見えるのではないかと単純に期待していました。ところが実際に使用してみると、それにとどまらず、共焦点顕微鏡A1+との組み合わせによって研究の世界が大きく広がったと感じています。

3. N-SIMを実際にお使いになったご感想は?

私は物理の人間ではないのでSIM(構造化照明顕微鏡法)の論文を苦労して読み、N-SIMに対しては構えていましたが、実際に使用してみて操作性があれほど高くボタン一つで解像限界を超えられるとは思いませんでした。解析のパラメータも簡単に変更でき、感覚的に結果との対応がつけやすいのでその点も使いやすいですね。よく考えられていると感心しました。画像データには元の取得データがすべて入っているので、後でそれを見ながら、パラメータを変えながら正確な再構成が行えるので安心できます。
また良く言われることですが、共焦点顕微鏡と比較した場合、特にZ軸方向の分解能が高いことはN-SIMの大きなメリットだと感じます。

4. 共焦点顕微鏡A1+と超解像顕微鏡N-SIMの組み合わせはどのように使用されていますか?

N-SIMは基本的に静止画を取得する、つまり構造を見るものだと思いますが、一方A1+は超高速で画像取得できますし、FRAPや光刺激などが可能ですよね。その両方の機能がなければ出来ることが制約されてしまいます。A1+を使用して低倍率で広い領域の画像を取得し、N-SIMを使用して細部を見るという撮り方ができるので、イメージングの幅が広がるのが最大のメリットでしょう。

5. 共焦点顕微鏡A1+にFCCSやFLIMなどの解析ユニットを搭載する意味は?

A1+は拡張性が高く、外部入力も含めていろいろなカスタマイズが簡単で、私のような光学の素人でも難なく使えます。
FLIMは主に分子内構造変化などの際のFRETを測定するのに使用しています。正確にFRETを行うのは結構難しく、アクセプターブリーチでも苦労することが多いのですが、FLIMなら明確に検出できてアーチファクトも少ない印象があります。
SIMが行えるということは、理論値を正しく発揮できるような性能を光学系が持っているということだと思いますが、そのおかげかFCSにおいても他では取得できないような高いCPM(分子あたりのフォトン数)が得られます。(このセットアップのFCSで使用する)水浸60倍対物レンズでFCSをやると、普通は暗く、低いCPMになりがちなので驚きました。明るいということはこれらTCSPC計測においてもとても重要ですね。

6. 超解像顕微鏡N-SIMに今後期待されることは?

やはり2色波長の同時取得性ですね。1カメラによるデュアルビューでも、横は256画素にはなりますがそれでも十分な場合が多いと思います。
また、SIM画像の再構成を実際にどのような演算処理で行っているのかについて、もっとわかりやすくなればと思います。

7. 最後にニコンの印象とニコンへの期待をお聞かせください。

こちらからの要望を装置自体に非常によく反映してくれるのは、ユーザーとしてうれしい限りです。無理なお願いもよくするのですが、「これはできません」で終わりにせず真剣に考えてくれます。システムの拡張性が高いのもありがたい点です。また、実は装置の納入直後に東日本大震災があり、ラボではCO2インキュベーターが落ちたりしたのですが、この装置については再調整だけで済んだのは驚きでした。「頑丈さ」は、カタログには現れないですが、ユーザーにとって大事な要素ですね。

超解像顕微鏡によるファゴソームの3次元画像

J774/mVenus-SNAP23細胞を超解像顕微鏡N-SIMにより観察した。細胞内部にmVenus-SNAP23で覆われたビーズ(図中の*)を含むファゴソーム(緑色蛍光)が見られる。ファゴサイトーシス後、オプソニン化に用いたIgGを認識するAlexa594標識抗体を加えることで、細胞外のビーズを赤色蛍光で確認した。

N-SIM+A1Rsi++FLIM&FCCSユニット(PQ社製をA1+に取り付け)

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